電通とリクルート(新潮新書)

BOOK

電通とリクルート読了です。
会社の上司がオススメしてくださった本です。
筆者は博報堂出身の山本直人氏。
そして題名は電通とリクルート。
なにやら盛沢山である。笑。
両社のビジネスモデルを創業当初から振り返り、
社会情勢、すなわち人々そのものの変化と対比することで、
両社のビジネスがいかにして構成されているか、
そしてこれからどこへ向かっていくのかが記述されています。
印象的なのは、両社の分類で用いられた、
  • マスメディアを媒体とする「発散志向広告」
  • 検索連動型を基本とする「収束志向広告」
の2種類の内容です。
本文中の表現をそのまま借りると、
<発散志向広告>
目的  :商品についての拡声と伝達
メディア:マスメディア
スキル :商品の意味を書き換える変換スキル
広告対象:消費者が幾つも買ったり利用したりできるもの
具体例 :冬季新幹線のコピー「クリスマス・エクスプレス」
<収束志向広告>
目的  :消費行動へのガイド
メディア:ネット検索連動広告、情報誌など
スキル :企画を統一して検索性を与える編集スキル
広告対象:消費者が選択肢の中から一つを選ぶ性格の商品
具体例 :複数の選択肢を比較検討できる「リクナビ」
このように整理されます。
それぞれ、電通が得意とするもの、リクルートが得意とするもの、
と分類されるわけですが、これらの広告が届けられる対象、
すなわち人々は、同一の存在であり、
この2種類の広告は表裏一体の関係にあるように思えます。
こういったビジネスモデルをもとに、
マスメディアによる「発散と全体化」の時代
インターネットによる「収束と個別化」の時代を経て、
今日があります。
ではこれからはどういった時代になるのか、
どういった心持ちで生きていくことが必要となるのか、
そういった帰結が、本書には記されています。
消費社会について、考えさせられる一冊でした!
以下抜粋
①広告で最も大切なことは、人々の心の中にある「辞書」を書き換えることとなった
②広告を通じて「自分らしい買い物だった」ということに納得する
③電通や博報堂とかの代理店の営業は、営業じゃない
④新聞を下から読め
⑤リクルート出身者からは「名刺をいただく」という気持ちが強く伝わってくる
⑥商業放送、つまり広告収入を財源としたビジネスモデルは戦前には存在しなかっ
⑦現代ではごく当たり前に思えることではあるけれど、人々が自分の人生を自分で決められるようになったのは、最近のことである
⑧広告の使命は、人々に買う理由を提供することとなったのである
⑨人々は情報を無邪気に受け入れるわけではない、しかし、一方でまた情報への期待を失ったわけでもない
⑩消費自体によって喜びを得るのではなく、情報との合一性によって安堵を見出しているようだ
⑪みんなが「自分だけの」消費を求めながら、同じ情報にアクセスしている

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